2014年3月号

【2014年度の各種保険料額(率)・年金額】
◆ 雇用保険料率

1月27日に2014年度の雇用保険料率が発表されました。2013年と変わらず、下記の通りとなります。
・一般の事業…1000分の13.5(労働者負担=1000分の5、事業主負担=1000分の8.5)
・農林水産清酒醸造の事業…1000分の15.5(労働者負担=1000分の6、事業主負担=1000分の9.5)
・建設の事業…1000分の16.5(労働者負担=1000分の6、事業主負担=1000分の10.5)

◆ 国民年金保険料額・前納額

1月31日の厚生労働省の発表によると、2014年度の国民年金の保険料額は1月当たり210円引き上げられ、1万5,250円(月額)となります。
また、保険料を口座振替で前納した場合の額は、6カ月間で9万460円(1,040円割引)、1年間で17万9,160円(3,840円割引)、2年間で35万5,280円(1万4,800円割引)となります。現金納付またはクレジットカード納付による前納の場合は、上記とは金額が異なるため、注意が必要です。

◆ 国民年金・厚生年金の年金額

2014年度の年金額(老齢基礎年金)は満額で6万4,400円(月額)となり、2013年度に比べマイナス475円(0.7%の引下げ)という結果になりました。
この年金額は、2014年度の年金額改定に用いる名目手取り賃金変動率(0.3%)よりも物価変動率(0.4%)が高くなるため、名目手取り賃金変動率(0.3 %)によって改定され、算出されたものです。
なお、2013年9月までの年金額が本来支給額よりも高い金額に据え置かれていたことを受け、2015年4月までにその特例水準を解消するため年金額が引き下げられます。当初予定では2013年10月分からマイナス1.0%、2014年4月分からマイナス1.0%、2015年5月から0.5%の引下げとする予定でしたが、上記賃金変動率と合わせて0.7%の引下げとなっているものです。
なお、厚生年金の年金額(夫婦2人分の老齢基礎年金を含む標準的な年金額)は、22万6,925 円(前年度比マイナス1,666円)です。

【税制改正による影響は? 企業の交際費の実態】
◆ 税制改正の影響で交際費は増える?

消費増税による景気の落込みを企業の交際費を増やすことによってカバーするため、税制改正で、大企業(資本金1億円超)が接待等で支払う飲食代についても、交際費の半分までを経費とすることを認める税制改正法案が、33月末までの成立を目指して国会に提出されています(平成26年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度の間の時限措置)。
資本金1億円以下の中小企業は、(1)800万円までの交際費の全額損金算入、(2)飲食接待費の50%損金算入のうち、有利なほうを選択することができます(平成25年4月1日から平成28年3月31日までの間に開始する事業年度)。

◆ 意識調査の結果

しかし、日本経済新聞社とNTTコムリサーチが共同で実施した交際費に関する意識調査(20~60歳代の男女ビジネスパーソン1,000人が対象)によると、「今後、交際費が増えそうだ」と答えた人は、13.7%にとどまっています。
そもそも「企業の接待」についてどう思うかについては、「好ましくない」との回答が71%を占めました。理由は、「費用対効果がわからない」「競争が激しくなる中、接待で仕事が取れる時代ではない」「接待の経費があるなら社員の給与に回してほしい」などです。

◆ 1カ月当たりの交際費

1カ月当たりの交際費がいくらか聞いたところ、「1万円以上~3万円未満」が27.5%で最も多く、「1万円未満」が25.0%で続き、「3万未満」が半数を超えています。
リーマン・ショック前との交際費の比較については、「かなり減った」が38.3%、「多少減った」が23.0%となり、6割以上の人が、この数年間の間に交際費を減らしていたことがわかりました。

◆ 今後、交際費は増えるのか?

企業の交際費が今後どうなるかについては、「増えそうだ」との回答が前述の通り13.7%だったのに対し、「変わらない」が68.3%、「減りそうだ」が17.9%で、多くの人が交際費について慎重に見ていることがわかりました。
また、「交際費を増額する必要がある」と回答した人にその理由を尋ねたところ、トップは「国内の取引先の拡大・関係強化」で、「国内でのグループ社員らとの交流強化」が続きました。

【快適な職場づくりで仕事の効率が上がる!「5S」実践のススメ】
◆ あなたの職場は快適ですか?

働き手の立場から見ると、職場が快適であれば、気分も前向きになり、仕事の効率もアップします。
「忙しいから整理できない」と、ゴチャゴチャでどこに何があるかわからないデスクまわり、書類やファイルが山のように積み上げられたキャビネット……これでは、仕事もはかどりません。
このような環境を改善し、仕事の効率アップを図るために知っておきたいのが、「5S」です。

◆ 仕事の効率と「5S」の重大な関係性

「5S」とは、「整理」「整頓」「清掃」「清潔」「しつけ」の頭文字をとったものです。
こう言うと、単に職場をきれいにするだけの活動と思われがちですが、侮ることなかれ、生産性が低く改善が進まないとされる業種・企業・部門などに共通する問題として、「5S」のレベルの低さがあると指摘されています。

◆ 「5S」の実践

では、具体的にどのように実践すればよいのでしょうか。
「5S」は現在、基礎的な活動として、次のようにまとめられています。
【整理】職場内からムダなモノ、スペース、時間をなくす
【整頓】モノや情報の共同利用をしやすくする
【清掃】乱れや異常のない状態をつくり、異常が発生すれば一目でわかるようにする
【清潔】あらゆるモノや情報が完全に管理された状態を維持し、かつ改善して高度化する
【しつけ】モノや情報を扱う人間の意識と行動を改善する

◆ より良い職場の環境づくり

年度の区切りを迎えるこの時期、まずは職場内の片づけから始めて、快適な職場づくり、効率の良い仕事ができる環境づくりを目指してみませんか。

【未払残業代請求の内容証明が急増中!】
◆ 東京管内の割増賃金遡及支払額が17億円に

東京労働局から「監督指導による賃金不払残業の是正結果(平成24年度)」が公表されましたが、これによれば、東京労働局管内で、時間外・休日・深夜労働に対する割増賃金が適正に支払われていないとして是正勧告・指導され、100万円以上の遡及支払いになったのは125企業となり、その総額は17億円に上ったとのことです。

◆ ネット上にあふれる割増賃金請求に関する情報

最近、主に元従業員から、未払残業代請求の内容証明が届く企業が非常に増えているようです。「あなたの未払残業代がすぐわかる!」といったような内容のサービスを謳うホームページや、残業代請求に関する内容証明のひな形を掲載するサイトも増えています。
これらを利用すれば、内容証明の作成・送付により、簡単に会社に対して未払残業代を請求できる時代になってしまいました。

◆ 会社としての対応は?

ある日突然、送りつけられた未払残業代の支払いを要求する内容証明。その内容ごとに、会社の対策は変わってきます。
まず、内容証明の送り手は誰か。内容証明の差出人が、従業員個人なのか、合同労組やユニオンなのか、弁護士等なのかにより、会社としての対応が違ってきますし、相手の事情や紛争が長期化するかどうかもある程度読み取ることができます。
例えば、従業員(元従業員)本人による場合、会社へのうっぷんを晴らしたいのか、お金が欲しい(お金に困っている)だけなのか、上司等に対する個人的恨みなのか等が判断できる場合があります。また、内容の完成度や要求の度合いにより、インターネットのテンプレートを使って素人レベルで作ったものなのかどうか等の情報がわかり、以後の会社のとるべき対応を考えるうえで参考になります。
いずれにしても、会社としては、必要な資料(タイムカード、日報、就業規則、賃金規程等)の収集・検討を行い、残業時間を確認し、そのうえで対応を行います。

◆ 日頃の労務管理が重要!

もっとも、未払残業代を発生させてしまう残業・労働時間管理を根本から見直さない限り、こうした内容証明が届くリスクはなくなりません。
「会社が未払残業代を請求された」という噂が広まれば、現在働いている従業員についても、その不満を爆発させてしまうことにつながる可能性も大いにあります。
今一度、自社の労働時間管理について検証してみてはいかがでしょうか。